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カテゴリ:art( 13 )
風景の逆照射
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天候は雨。

高速を降りてから結構な距離あるんですねってつぶやきながら京都精華大学ギャラリーフロールまで行ってきました。

目的は友人のアーティスト森川穣が参加した展示会、「風景の逆照射」。

"これは、美術、思想、宗教、建築、詩歌、科学など、多様な専門家が参加し、<風景>と<人間>の相関関係を捉え直すことで、自然や環境に対する近代的な固定概念を、相対化しようとする試みです。 "

と頂いた文庫本調の冊子に記されてあった。

ギャラリーに一歩足を踏み入れると目に飛び込んできたものはありました。
が、友人の作品を拝見しない事には他作品を集中してみれない事は自明の理。真っ先に氏の作品へ。






黒のカーテンの仕切りの手前にペンライトが3本。一番右を選んで中に入る。

同ギャラリー内とは思えないほどひやっとした暗闇でペンライトのスイッチを入れると壁に何か文字が描かれていることに気付く。しかも壁一面をびっしりと覆い尽くす様に。

それは濱田陽さん著『共存の哲学—複数宗教からの思考形式』からの一節を抜粋したものだった(もちろん僕は読んだ事ない)。

文字は鉛筆で描かれたもので、かといって手書きのそれではなく、ステンシルの様に印刷文字で規則正しい。

ペンライトで文字を追っていると、夜中にベッドの中で本を読んでいる感覚になったり。

ひやっとする寒さが厳格さを引き立てて、宗教画と対面している感覚になったり。






相変わらず期待を裏切らない作品でした。

少し前から氏と話していて感じたことは「言葉」に対する向き合い方。

今回の展示会前も「景観」と「風景」に関して話してくれたのを覚えています。

どんな作品になるんだろうかと期待していたら「言葉」そのものを作品にしていた。

自分の「言葉」ではなく、他人の「言葉」。

そこに懐の深さを感じた。





頂いた小冊子の中で氏が作家柏原えつとむさんに宛てた手紙に興味深い一節があったのでご紹介します。

"僕も大学の頃は、この『表現』をしていました。しかし、『表現』をしようとすればするほど自分がすり減っていくように思えて、卒業する頃には既に疲弊していたのを覚えています。ある時から、この『表現』という行為を一度投げ出して、改めて作品を作ってみたら、なんとも楽に作れるようになりました。以降、僕は何の表現もせずに作品を作りつづけています。要は、自分に表現したいことはないということに気づいたのです。"




今後このプロジェクトは形を変えて発展していくらしいのでこちらのサイトも是非チェックしてみてください。

studio90


*訂正
壁に書かれていた一節は『共存の哲学—複数宗教からの思考形式』ではなく、『共有文明とアジア』の一節を森川氏が濱田氏に編集をお願いしたものでした。

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by noshoes | 2012-01-22 13:36 | art
SYNTHESIS/東京都現代美術館
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前回のSCAI THE BATHHOUSEの展示から約半年ぶりに名和作品にお会いしてきました。

名和晃平さんの美術館初個展。

12のカテゴリー作品をじっくり堪能させて頂きました。

ビーズ作品やリキッド作品、相変わらずの綺麗さでしたが、今回僕が一番良かったのはプリズム作品。

軽いホワイトアウトに陥る照明とプリズム作品が本当に綺麗でした。

普段外に出ていない人間にとってあの照明は正直きついですが.....。

ミュージアムショップではゆずやauとのコラボレーション作品がスピンオフ展示みたいになっていたのでお見逃し無く。

心底オススメの展示会です。SYNTHESIS
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by noshoes | 2011-06-24 15:22 | art
オマージュ・インスパイア

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奥様が「シュルレアリスム展」に行きたいとおっしゃったので、結婚記念日に国立新美術館というお洒落なデートをしてきました。


近頃アートがご無沙汰だったので久しぶりにテンションがあがり........行列?。.....ゴッホ展といい人ごみの中で見る絵ほど「学校行事」になってしまうものはないので、先に2階で開催されているArtist File 2011を観ることに。


さっきの行列が嘘みたいに人が少なかった(笑)。やはり+αのチケット代ですかね?


出展者の中では松江泰治さんの映像作品が風景の切り取り方に嫌みがなくてとても好感が持てました。ぼーっとできるカフェに作品を設置されたら間違いなく行きます。ふとアリや砂をずーっと眺めてた子供時代を思い出しました。


そして次に気になったのが「Tara Dononan/タラ ドノヴァン」さんのストローを使った作品「Haze/霞」


あまりにも吉岡徳仁さんの作品に似ていると思って調べたらTaraさんの方が先に発表してました。


うーん、こういった問題は言い出したらきりがないし、有名になったもん勝ちみたいなところもあります。アパレルの世界でも靴の世界でも。作家生命やデザイナー生命に関わる程の事であればきちんと勝敗をつけるべきですが......。


最近の例ではクリスチャン・ルブタンがイブサンローランに「レッド・ソール」を模倣されたとして、訴訟を起こしていました。


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左:クリスチャン・ルブタン 右:イブサンローラン


勝訴をしてもルブタン側に金銭的利益はほとんどないらしいですが、大御所ブランドに訴訟する事でルブタンのレッド・ソールの認知度はさらに広まり、ブランドのアイデンティティは守られるでしょう。そしてレッド・ソールにかけるルブタンの情熱にますます女性が熱狂しそうです。




脱線しましたが、当初の目的のシュルレアリスム展は予想通り「学校行事」になってしまい、何一つまともに観れずに完敗。

まあ、美術館後に行ったイタリアンが絶品だったので良しとしました。




結婚して1年。月日が恐ろしく早く感じる......。
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by noshoes | 2011-05-07 01:43 | art
自然の配置
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ふと改めて「art/アート」の語源を調べていたら、語源はラテン語の「ars/アルス」。意味は自然の配置、技術、資格、才能など、とありました。

去年の暮れに友人達と訪れた瀬戸内海に浮かぶ豊島美術館

「自然の配置」という言葉がしっくりくる美術館。

最近よくこの美術館を思い出します。

今住んでいる所からはとても遠いのでなかなか行けないですが、

悩み事や壁にブチあたった時に訪れたい場所。


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可能性という言葉を考えさせられる場所。
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by noshoes | 2011-02-22 23:17 | art
こねる/泉太郎
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神奈川県民ホールギャラリーにて開催されていた泉太郎さんの「こねる」を最終日ギリギリ滑り込みセーフ。




展覧会入り口に「撮影許可」の文字があったので遠慮なく撮影しました。
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が、いざそう言われると枚数が撮れない。というか撮っても伝えにくい作品ばかり(笑)。



おそらく泉さんであろう人物が中に入った小屋ごと転がされているビデオ。
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実際に転がされた小屋も展示していました。(中では小屋に繋がれた泉さんの映像が流されていた(笑))
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色々と無意味な意味を持つ、思わず吹き出してしまいそうになる作品群。来場者の顔も自然とほころびます。





そんな中、一番よかったのは「生き埋め」と題された展示。

時間が区切られていて1人ずつしか閲覧できないのですが、何とか最終に予約ができました。(本当に最後の1人!!)

案内の方に「1~2分を目処にご覧下さい」と言われるのですが、すぐに出てくる人やなかなか出てこない人、あまりにもリアクションがバラバラ。

期待は高まります。





そして遂に順番が来て展示室に入りました。

「生き埋め」というから、色々な物で溢れかえってると思ったら玄関マットや絨毯が敷き詰められているだけ。

「........???」

と奥にモニターを発見。歩いて近づいて行くと

「ピコン♪」、「ポヨン♪」、「シャンシャン♪」

等の電子音が鳴る。





モニターの前で背筋がぞっとしました。





モニターの中にはモニターに映る僕を見ながらキーボードで僕の足音を鳴らしている泉さんの姿が........。

周りをみると、ビデオカメラが数台僕を狙っていました。

(生で足音を鳴らしてる!!??)

監視下で足音をずーっと鳴らされるのは、何とも薄気味が悪くてすぐに出てしまいました。





しかしすぐに「精神的な生き埋め」だった事に気付かされ.........感動。

こんな後味の悪さと良さが一度にくる展示は初めての体験。





見事にこねられました...........。













※追記(11/28)

よくよく考えたら、泉さんが「生き埋め」されてるという事だったのかも.......。

まあどちらにしても面白い展示でした。
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by noshoes | 2010-11-27 23:27 | art
玄牝/河瀨直美
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ふとアート狂友人に連絡したら、

「実は明日東京にいます。渋谷で河瀨さんのトーク付き新作上映があるけどどうする?」

との事だったのでハチ公前での待ち合わせを新鮮に感じながら、河瀨直美映画を初体験してきました。




内容は「自然分娩出産専門の吉村医院」のドキュメンタリー。

妊婦さんたちは薪割りや雑巾がけ等、目を疑うような労働をしながら心と身体を養い、綺麗で神々しく、本当に自然な「あえぎ」の中で赤ちゃんを授かります。

出産シーンは自然と涙がこみ上げて、吉村正という人間が人生を掛けて取り組んでいる事に納得させられました。




この映画の凄いところは、決してこの「自然分娩」を「正解」として撮っていないところ。

言い方が悪いかもしれませんが、もしこれが「吉村信者」という撮り方の映画だと少し嫌悪感を抱いていました。

あくまでもこういう「世界」がある、ありのままを映しています。




そして映画が終わってからの河瀨直美さんのトーク。

「ドキュメンタリーを撮るにあたって、撮影をする、されるはあるけれども、その前に「人と人」として接します。」

というお話しをされました。




この映画は一般のドキュメンタリー映画と違って、河瀨さんの目そのものを借りている気がしました。

そこから映るのは信頼してくれている人達。

なので観ていてとても心地良さがあります。

「玄牝」

これを機に他の河瀨作品も是非観たいと思います。
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by noshoes | 2010-11-27 00:29 | art
BIWAKO BIENNALE 2010
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友人のアーティスト「森川穣」氏が出展していた事もあって滋賀県近江八幡市旧市街にて開催されていたBIWAKOビエンナーレに行ってきました。

氏の作品を見る前に色々と事前に厳選してくれたコースを探訪。







割り箸を用いた作品。
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湯のみが圧縮された作品。
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セロテープを用いた作品。
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包帯のドレス。
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そして氏の作品「ことのは」を鑑賞。

残念ながら写真に収める事ができませんでした(素人には光の加減を操縦しきれない繊細さ)。

古民家の屋根裏に置かれたその作品は、うっすらと、ぼや~っと光っていました。

よく見ると葉っぱのシルエットが浮かんでいます。

古民家の庭の雑草を押し花にして封じ込めたとの事でした。

兼ねてから地霊や、その土地に目線を向ける(上げる)事で、本来の意義や意味を見つめなおす事に取り組んでいる氏。

「作品があることで、元駄菓子屋だった屋根裏に眠る容器等の混沌とした空間を引き立てたかった」

今回の作品は氏がブログでも語っていますが、周りの空気感を引き立てる為に「弱い作品」である必要があった。と同時に「強い作品」で周りとの調和を図る課題が残った、との事。








僕が感じたことは氏自体の今回の場所(ビエンナーレ会場含む)への半端ない愛情(笑)。

元々なんでもない場所であれば今回の作品も十分「強い」。

場所への愛情が強すぎて「弱い作品」へのバランスに悩んだと思います。

まあ、バランスに悩んでるだのなんであれ身近な友人の「作品を見る」ことができるのは幸せです。

その悩みや課題は僕もものを生み出す職業なので痛いほど分かります。








ちなみに今回のタイトルの「ことのは」。「言葉」の語源は「事の端」と言ったそうで、「言葉」というのは、「物事の端の部分しか伝えられない」という意味で付けられたそうです。






この意味を聞くと、「弱い作品」で正解な気がするんですけどね.........................。
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by noshoes | 2010-11-09 01:10 | art
Synthesis/名和晃平
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アメニモマケズ、カゼニモマケズ、タイフウニモマケズ.........

名和晃平さんの展覧会最終日に滑り込みギリギリで行ってきました。

SCAI THE BATHHOUSE

名和さんの作品に初めて出会ったのは例年スイスで開催される[Art Basel/アート・バーゼル]会場でした。

アート狂友人から名和さんについての説明を受けていたら何と名和さんにバッタリ遭遇!!作品を見る前に本人に会うという決して忘れる事のできない作家さんです。



今回の展示は最初に見た名和作品「PixCell」シリーズの新展開という事で、期待をハードルが抜けてしまいそうになる位高くして挑みました。

結果.........

期待のハードルがどうとかいうレベルではなく、疲れきった身体も十分に回復してしまう強さ。

見ていると脳内が活性化されて様々な事象が繋がる様な感覚。

生物を用いた作品を見る際は「領域を犯している様な緊張感」に包まれるのが快感なのですが、今回の緊張感は格別でした。

見に来て良かった............。

写真では決して作品の強さは伝わりきりませんが、こちらで画像が色々載ってます。






来年6月には東京都現代美術館での個展が決定しているそうなので、今から楽しみです。
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by noshoes | 2010-10-31 21:51 | art
確かなこと
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公募 京都芸術センター2010
ギャラリー北:寺島みどり「見えていた風景 - 記憶の森-」
ギャラリー南:森川穣「確かなこと」
本年度審査員 河瀨直美(映画作家)

2010年2月5日(金)-2月24日(水)
10:00-20:00 会期中無休・入場無料






「森川穣(モリカワ ミノル)」。
彼がいたからこそ今の僕がいると言っても過言ではない友人です。


そんな彼が京都芸術センターで開設当初より開催している「公募 京都芸術センター」に選出され、展覧会を開催しています。


イギリス留学時代に出会った当初から彼のアートに対する鬼気迫る情熱に感服し、共に数え切れない程のアート作品を行脚しました。


彼が選出された時、僕の中では「当たり前」に過ぎませんでした。


作品「確かなこと」の前段階作品「彼の地」は彼のアトリエでも拝見していましたが、今回の展覧会での昇華は息をのむもので、心臓を素手でわしづかみにされたような気分でした。


作家心境、作家作品、展示時期、展示方法、展示場所。

全てが綺麗な一本の線になっています。


こんな奇跡にも似た状況に出会えるのが稀だという事は、彼とのアート行脚で重々知っていました。

それを彼が実践している。感極まるものがあります。

作品名の「確かなこと」が作品コンセプトだけではなく、こういう作品こそが世の中に出るべき「確かなこと」なのだと警鐘を鳴らしている様にも思えました。

また、彼のアトリエにて別作品の個展が開催されています。

雨の降るを待て

「確かなこと」との同時開催での意味合いも込められたこの作品。

生まれたての作品の持つ柔らかさがとても心地よくて、胎内にいる気分になりました。

彼曰く、アトリエでの発表作品をアトリエ外での展示で昇華させていくスタイルを確立しつつあるので、この作品も楽しみです。





作家であり友人の「森川穣」。

あなたの周りの人があなたの人柄と作品で幸せになってます。

本当にありがとう。



'A'holic days
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by noshoes | 2010-02-22 13:35 | art
Christo and Jeanne-Claude
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友達が見せてくれた「Christo and Jeanne-Claude(クリスト アンド ジャンヌ・クロード)」のDVDはアートに目覚めたての僕に止めを刺し、必ずこの眼で彼らの作品(屋外プロジェクト)を見ようと心に決めました。



昨日、友達からジャンヌ・クロード(写真左)が亡くなったと聞きました。

僕にとってアートの素晴らしさを教えてくれた作家さんの訃報はただただ悲しかった。



次のプロジェクトはクリストが単独で進めるらしいです。

必ず見ます。
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by noshoes | 2009-11-21 13:13 | art